四国ツーリング 2002
Part 2

2002.9.20 四国めぐり開始

朝5時ごろに起床する。目を覚ますというより、夜が明け始めたので仕方なく起き上がるという感じだ。昨晩は同室の人のいびきと歯軋りでほとんど眠れなかった。いびきと歯軋りがなければすごくいい人なんだけど。

気分転換に海岸を歩く。このユースホステルのすぐ目の前は海岸なのだ。いびきさえなければ、波の音とともに眠れるはずだったんだけどなー。夜明けすぐなのでまだ少し暗かったが、だんだんと明るくなってくる。誰もいない海岸で打ち寄せる波の音と肌をやさしくなでる潮風が心地よい。

徳島の海岸
徳島の海岸

しばらく海岸を散歩してから、ユースホステルに戻り出発の準備だ。バイクを自転車置き場から出し、荷物を運び出しコンパクトにまとめてバイクに積み込む。

荷物満載のバイク
ユースホステルの前にて

実は朝飯をまだ食べてない。ユースホステルは頼んでおけば朝食も出してくれるのだが、今回は頼んでいない。ユースホステルでは料理が美味しいところもあるらしいが、それは全てのユースホステルで期待できるものではないだろう。ユースホステルで味気ない朝食をとるんだったら、別で何か美味しいものを―と考えていた。

ということで、しばらくして出発。同室の人はバスの時間待ちで1時間後の出発だというので、挨拶して先に出発する。

今日は室戸岬に行くと決めたので国道55号を南下する。そのうち、どこか食べ物屋があいているだろう、と甘く考えていた。

国道55号を南下するということは、徳島市街地からどんどん遠ざかるということ。道の周辺からは建物は消えていき、次第に田んぼや畑ばかりになっていく。このままではどんどん田舎に進んでいってしまい、朝食が食べられなくなってしまう。早くどこかで食べなければ。

途中立ち寄った道の駅でツーリングマップルを見ると国道55号と並行するJR牟岐線の阿波福井という駅にうどん屋があるとかいてある。それを目指して国道55号を進むが、気が付かずに通り過ぎてかなり走ってしまったようだ。仮に見つかったとしても朝から開店しているかどうか分からなかったんだけど。

完全に失敗した。昨日の夕飯も食べてない上に朝食も抜きでは体に悪いと思いつつも、行き当たりばったりの無計画ツーリングだから仕方ないと開き直って国道を突き進む。

所々、バイパスを工事中なのか広い道路から直角に曲がって古い住宅街に入ると渋滞する。それを抜けると周囲は山が多くなってきた。

山を走ってしばらくすると、ようやく一軒のコンビニを発見する。すかさず駐車場に停車。サンドイッチとミネラルウォーターを購入する。うう、四国での初食事がコンビニか。。。

このときにツーリングマップルを見ながら帰りの長距離フェリーを予約する。もう一日中高速道路を走りつづけるのは疲れるし、なにしろまたスピード違反でもしてしまったら免許証を失ってしまう。

コンビニを出発し、しばらく山沿いの走りつづけると国道55号は海沿いの道に変わる。海沿いを少し走り、道の駅宍喰温泉で少し休憩することにする。ここのあたりは暖かい。9月の後半だっていうのに目の前の砂浜ではサーフィンをしている。先を急ぎたかったので温泉は入らなかったがしばらく海岸を眺めながら休憩することにした。

宍喰温泉前の海
まるで真夏の風景

実はコンビニでは高知のガイドブックも買っていた。今日は室戸岬へ行った後、高知市まで行き、そこで一泊するつもりなのだ。ということは、そこでの宿泊施設を押さえておかないといけない。

昨晩はいびきと歯軋りでひどい目にあったので、今晩は一人で静かに眠りたい。ユースホステルはやめ、旅館かホテルに予約をとるつもりでガイドブックにある良さそうな国民宿舎に電話をする。

金曜だが平日なので空いているだろうと思ったが、なんと明日から高知国体が開催され、その国民宿舎は選手の宿泊で埋まってしまっているとのこと。

国民宿舎の電話の向こうでは、「今はどこもいっぱいだと思いますよ~♪」とのこと。仕方ない。ガイドブックに写真付きで紹介されるような旅館はダメだろう。ビジネスホテルに電話して2件目で空きがあった。

バイクを止めるスペースがあるかどうか確認した後、予約する。今晩の宿泊場所が決まってひと安心。今日こそは誰にも邪魔されず眠ることができるだろう。

道の駅を出発し海沿いの道を走る。地図を見ると室戸岬までずっと海沿いだ。海沿いは気持ちいい。いつまでも走りつづけたい気分だ。

スピード違反でスピードを出すことに控えめになっていることもあったが、少しでも長い時間この道を走っていたかったのでスピードを落としてゆっくり走る。後ろからクルマが近づいてきたら遠慮なく道を譲る。

ゆっくり走り続けているとトラックにあおられる。普通なら腹を立ててるところだが、このときは素直に道を譲る。いつもは瞬間で追い越しているトラックに、逆に道を譲ったのはこのときが初めてだ。最高速300km/h出せる性能のバイクでもこのときは関係なくゆっくり走る。

国道55号海沿い
海沿いの国道55号

ゆっくりと走りながら室戸岬へ到着。小さい駐車場があったので勝手に駐車して室戸岬へ歩いていく。平日ということもあり、人はほとんどいない。

岬の先の海に辿りつくと本当に気分がいい。このために四国まで来たんだって感じだ。水平線の向こうまで海が広がっている。岬なので視界の端から端まで海がパノラマのように広がっている。海の青さがすばらしい。気持ちをうまく言葉にできないのがもどかしい。

何度も波が岩にあたり砕けていく。しばらくぼーっとしながら真っ白な気持ちで眺めつづける。時々ひとを見かけるがみんな静かに眺めている。

室戸岬
室戸岬で

室戸岬で、日常の心の汚れを少しだけ落としたような気分を味わうと、室戸岬を出発した。この時点でちょうど12時だ。

ここからは室戸岬で折り返す国道55号を北上して高知市までひた走る。途中、道の駅によるが併設しているレストランはめちゃ混みだ。せっかく室戸岬で心の洗濯をしたってのに、すぐに人ごみで汚してしまってはもったいない。しばらく走り続けることにする。

四国は県庁所在地など一部の市街地を除いて、基本的に何もない田舎だ(そこが良くって四国まできたんだけどね)。だから、道路を走っていても何もないが、ところどころ建物がまとまってあるところがある。そんな場所に一軒のうどん屋があったので、すかさず入り食事を取ることにした。

ここではぶっかけうどんを注文した。後から思うのだか、実はここで食べたうどんが一番美味かった。讃岐うどんの本場、高松で食べた数千円の釜揚げうどん定食よりも。値段は安くて量もあるのに。

だが、残念なことに店の名前を覚えていない。店はどこにでもありそうなうどん屋(東京だったらそば屋)だ。メニューが非常に豊富で壁一面にメニューが大きな写真入で張ってあり分かりやすいと思ったのと、相撲取りか野球選手のサイン色紙がたくさん張ってあったのを覚えている。名前がわかれば是非もう一度行きたい。

やっとのことで四国らしい食事を口にして一路高知市を目指す。高知市に近づくにつれて、道路は地方都市にありがちな車線が多く、道路沿いに大型店舗がたくさんある郊外型の道路になってきた。他の車両も多くなる。

いたるところに高知国体のポスターが張ってある。高知国体の会場らしき場所などで休憩をとりつつ走る。

午後4時過ぎ、予約していたホテルに着いた。指示された場所にバイクを止める。フロントから目が届く範囲ということで、なんと正面玄関のすぐ脇にバイクを止めさせてくれた。ここならホテルに出入りする人で常に人通りがあって盗難の心配はなさそうだ。荷物を降ろし部屋へ向かう。

部屋に入ると安心したのかどっと疲労感を感じる。荷物を適当に置くとベッドへ寝転がる。しばらくそうしていたが、いつまでも寝転んでいても仕方ないので、とりあえず会社に電話して仕事の状況を確認する。

次に飯だ。ガイドブックを参考にして高知の珍味を食べに外出する。もちろんカツオもね。

食べに行く道すがらホテルのフロントに教えてもらった本屋に行き、またガイドブックを買う。今度は愛媛、香川のガイドブックだ。また、電話ボックスでホテルの近くにコインランドリーを探しておく。幸いホテルの近くに一軒あった。

美味しい食事と酒を楽しんだ後、ホテルへの帰り道に短い区間だが路面電車に乗ってみる。路面電車に乗ったのは生まれてはじめてだ。ホテルに戻るとすぐシャワーを浴びる。バイクに乗ると排気ガスや砂埃でかなり体が汚れるのだ。しかも今日は暖かかったから汗もかいた。熱いシャワーで一日の汚れを落とす。

脱いだ下着やズボンはコインランドリーまで行き、洗濯する。バイクはたくさんの荷物は積めないので、当初からコインランドリーを利用するつもりで下着や服は少ししか持ってきていないのだ。

高知市は深夜12時まで開店しているスーパーがあったりして地方都市としては便利な街だ。洗濯に1時間以上必要だったので、その間にすっかり酔いが覚めた。深夜営業しているスーパーでビールを買い、飲む。

時刻は11時過ぎ。いつもどおり、すぐ酔いが回ってきた。今晩こそはぐっすり眠れるだろう―

四国マップ2日目
2日目の走行ルート

Part 3へつづく